家計分析の手順(資産編)|個人版バランスシートの作り方

資産形成をしていくに当たり、まずは自分の置かれている状況を把握するおくことが大切です。

 

そのためには個人版のバランスシートを作成することが有効なので、その作り方についてご紹介していきます。

 

バランスシートって何?

 

投資をしている人ならいざ知らず、いきなりバランスシートと言われてもピンとこない人も多いのではないでしょうか?

 

そこでまずは下記の表をご覧ください。

 

家計分析の手順(資産編)|個人版バランスシートの作り方

 

これがバランスシートと呼ばれるもので、左側に資産を書きます。また、右側には負債と、純資産(資産−負債)を記入してください。

 

資産とは負債と純資産を足し合わせたものであり、左右でバランスすることからバランスシートと呼ばれます。ちなみに日本語では、貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)と言います。

 

バランスシートを作成する意味

 

あなたは自分のお金の状況をしっかり把握していますか?

 

どこそこの銀行にいくら、どこそこの保険会社にいくらの貯蓄性のある保険、どこそこの証券口座にいくらなどのように、正確に知っている人は案外多くないのかもしれません。

 

資産を形成していくに当たり、自分の資産全体を知っておくことは大切です。なぜなら、自分が一体いくら、どのような状態で持っているのかを知らなければ適切なリスク管理ができないからです。

 

例えば銀行預金に1億円ある人と100万円しかない人がいたとして、両人が株式に50万円を投資したときのインパクトは異なります。

 

投資の場合などはついつい投資したお金に対しての変動率のみ気にしてしまいますが、資産全体で考えないと非効率なことをしてしまうことになるんです。

 

収支だけを見てると足下をすくわれます

 

頻繁に話に出るのは、いくら稼いでいるのか、いくら使っているのか、という点です。

 

確かにお金の流れも重要なんですけど、フローだけを見て物事を判断するのは危険ですよ。しっかりと、ストック(資産)面も見た上で、総合的に判断しなければいけません。

 

たとえば、あの人は低収入で浪費家でどうのこうのと思っても、実は資産が豊富にあって生活には全く困らないということもあります。

 

バランスシート作成における注意点

 

バランスシートを作成するに当たりいくつか注意しておくポイントが3つありますのでご紹介します。

 

@ 記入金額は時価で!

 

記入する金額は購入時点(原価)ではなく、時価にすることがポイントです。住宅であるとか、土地については売却できる価格で把握(個人で調べるのは難しいですが、広告などで周辺価格を調べてみると良いでしょう)しておく必要があります。

 

その他、車であれば中古価格でどの程度か、保険の場合解約返納金があればどの程度もらえるのか、などなど。

 

また、株式投資など投資商品の場合は、含み益がある場合はその税金分も考慮しなければいけません。

 

最近は仮想通貨で○○円儲かったという話も目にしますが、だいたいの場合それはまだ確定してない利益です。利益確定すれば税金で多く飛んでいくので、税金を考慮しないでの資産把握は大変危険だと言えます。

 

A 債務超過はNG

 

債務超過とは、負債が資産を超えてしまう状態のことです。無理に住宅ローンを組み、住宅価格が大きく下がってしまった時などがこの状態になりやすいと言えます。

 

負債は絶対的に悪と言うわけではありませんが、個人においては原則負債は持たないほうがよく、負債を減らし債務超過のような状態にはならないようにする必要があります。

 

債務超過の状態でもすぐに破たんすることはありませんが、収入が途絶えてしまえばすぐにお金が回らなくなってしまうのでものすごく危険な状態です。

 

収入がある内は良いですが、けがをしたり体調を崩して収入が減った、無収入になった場合は生活が破綻する可能性が高まります。

 

B 流動性があるか

 

資産はなるべく流動性が確保された状態で持つのが有効と言われています。

 

流動性とは換金性のことで、例えば預金であればすぐに引き出せる半面、不動産であれば売却し現金が手に入るまでには時間が必要です。

 

すぐにお金が必要になった場合など、流動性のある資産が不足していた場合余計なコストが発生することがあるので注意するようにしましょう。

 

以上が個人版バランスシートの作り方と注意点になります。いかがでしたでしょうか?

 

バランスシートを作成して自分の資産状況を明確にし、資産運用・資産形成を加速させていきましょう。

 

バランスシート作成に役立つツール・ソフト

 

バランスシートを手軽に作成してくれるツールとしておすすめは、「マネーフォワード」があります。

 

マネーフォワードは手軽に家計簿を作成できるアプリで、株式市場に上場している会社でもあるんですよ。

 

私も長年利用しているのですが、データを自動取得したりグラス化してくれるので使いやすく、とても気に入っています。

 

また、エクセルを使うことができるのであれば、エクセルでバランスシートを作成しても良いでしょう。

 

バランスシートレベルのものであれば作成も難しくなく、いろいろアレンジすることもできますからね。